こんにちは。スティルネスです。
今回はシステマの関節技について書いてみたいと思います。システマでは何度も書いているように、型稽古はありませんから、関節技というワークもありません。
関節を決められた状態からの脱出であったり、関節を決められた状態で自分の身体に何が起きているのか?を観察したり、末端の関節を固めた状態からテイクダウンに導くために一つ一つの関節を順番にロックさせたりと、関節技を掛けて倒す!というよりも関節技を通して何が出来るのか?何を学べるのか?といった事を模索するワークが多いように思います。
実際の関節技を利用したワーク等
個人的に関節技からの脱出が好きなのですが、その前にすごく大事だと思っているワークが、2人一組で1人が寝転び、もう1人が足で片手を踏んづけるワークです。
(手がわかりやすいので手を決められた状態でのワークを例にしますね。基本何処の関節でも同じです。)
その状態の中からどんな動きが出来るのか?を模索するワークです。
頭を柔らかくすると動く事が出来ます!頭が固いと、関節も固まります。(苦笑)
手を固定されてもローリング出来ますし、股をくぐったり、座ったり、本当に色々な動きが出来ます。
これはどういう事かというと、手が固定されても、肘も肩も身体も色々なところが動けます!
このワークを行ったあとに、普通の関節技からの離脱のトレーニングをすると、簡単に離脱する事が出来ます!
ただ関節を決められてそこから順次上の関節までロックされ、足下まで決められてしまいますと、テイクダウンするしかありません。テイクダウンする事が悪い事では無く、そこから体制を整えれば形勢逆転です。
もう一つは関節技を決められた部分が痛すぎて、身体が緊張した場合も離脱する事が出来ません。
それを防ぐために、リラックスはするのですが、これ以上はダメ!だという手前で、それ以上は決められないようにする必要はあります。
このような関節技からの離脱をトレーニングした後に、返し技の練習も行います。
この返し技も色々なやり方があって、基本は関節技を決められた時、自分の姿勢が崩されている事が多いので、先ず姿勢が快適な状態に戻します。
そしてその姿勢を戻す力を相手に返していくのですが、これも色々なやり方がありそれは、初心者と上級者では全く違ったモノになるのですが、上級者の行うやり方はいわゆる『合気』みたいな感じで何が起きたかわからないうちに、技を返されています。
こういったワークは丁寧にゆっくりと行うと色々な事が観察出来、勉強になります。
違った関節技のワーク
上記のワークは関節技の一つ一つを分解した僕個人としては好きなワークですが、他の関節技のワークとしては、関節技を効果的に使い、相手をテイクダウンしたり、コントロールするワークで、主に肘や膝に対して何が出来るか?を模索しますが、肘や膝の関節は注意しないと大けがに繋がります。
合気道を習っている時に、肘当ての投げ技を受ける時は肘が伸びきらないように相当注意しながら受けを捕っていましたが、気を抜くと危ないです!
簡単に壊れます。
膝も同様にヤバイです!
これらのワークはあまりやりませんが、見るならこちらの動画がオススメです!
ヴラディミア・ヴァシリエフ師の『Dynamic Joint Break』
オススメのDVDには載せませんでしたが、少し上達してきたら是非とも知っておいて欲しい一枚です!
まとめ
今回はシステマの関節技についての説明を書いてみました。システマの関節技は関節技で相手を倒すという事をトレーニングするわけではなく、関節技を掛けられた状態からさまざまな事をワークしていく事が多く、合気道等の稽古のように関節技で相手を綺麗に倒す!という事を目的にしていません。
どんな状態でも基本原則が根底にあり、基本原則の中に全ての答えがあります。
肘や膝を制圧する事は相手を制圧するには非常に有効であるが、危険性も伴うのでトレーニングを行う時は細心の注意が必要である。
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