大坂なおみ選手が2021年5月30日に行われたテニスの全仏オープンで記者会見拒否を宣言。
その後、大会主催者から約165万円の罰金と、全仏オープンからの追放や4大大会への出場停止などの制裁が下される可能性が示されます。
それに対して大坂なおみ選手は全仏大会の棄権と2018年から心の病「うつ・神経不安症」を患っていたことをTwitterで明かしました。
もともと内向的な性格で記者会見自体が苦手だった事もありますが、これまで大坂なおみ選手への記者会見で失礼な質問も多くあったと思います。
これまでにあった大坂なおみ選手への失礼な質問をまとめてみました。
大坂なおみへのこれまでの失礼な質問まとめ!
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こちらのインスタ画像は2021年5月の全仏オープンでの大坂なおみ選手です。
どこか遠くを見ているのが印象的です。
大坂なおみ選手が一躍有名になったのは、2018年8月に行われた全米オープンで20歳でグランドスラム初優勝してからです。
先ずはその時に行われた日本での記者会見をご覧下さい。
こちらの動画の25分8秒辺りから一番酷いと思われる質問「アイディンティー」についての質問が行われています。
この中でも失礼な質問がありました。
主なモノはこちらです。
・アイデンティティーに関する質問
・テニスと全く関係ない質問
・日本語でひと言お願いします
記者の立場から記者会見を行う事によって引き出したいモノはこちらのようです。
・ゴシップ
・怒りライバルとの確執
・涙
・悲劇
こちらの記事は記者の方が記者会見の在り方を語られています。
現代の記者会見はもはや有意義なやり取りの場ではなく、最も低俗なやり取りが行われる場となっている。
そこで展開されるのは、記者たちが選手からできうる限りを引き出そうとするシニカルで往々にして搾取的なゲームだ。
ほしいのはゴシップ、怒り、ライバルとの確執、涙、悲劇といったところだ。
そんななか、まだ勝利あるいは敗北の感情の波にのまれている状態の若いアスリートが、最も親密な質問に答えるよう要求される。
大勢の知らない人たちの前で、後ろにスポンサーのロゴを背負いながらという最も親密ではない場所で。
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/225518953599d2cfcfd5f1b6936afcda2cb5f367?page=2
この記者さん自戒を込めて記事にされていますが、記者が欲しいゴシップ、怒り、ライバルとの確執、涙、悲劇などを聞き出そうと質問すれば、当然失礼な質問になりますよね。
アイデンティティーに関する質問
こちらの大坂なおみ選手の画像の表情。
なにか不機嫌な感じですね。
先ほどの2018年8月に行われた全米オープン初優勝後の日本での記者会見で一番失礼な質問「アイデンティティーに関する質問」を詳しく見ていきましょう。
こちらの動画がその部分です。
記者:「海外の報道なので大坂さんの活躍ですとか、存在と言うのが古い日本人像を見直したり考え直したりするきっかけになっているという報道があるのですけども、ご自身のアイデンティティーも含めて、その辺をどのように受けとめていらっしゃるのか?」
この質問の意味が分かるでしょうか?
大坂なおみ選手は「テニスのことですか?」と聞き直します。
記者:「テニスと言うより古い日本人像というものが・・・・日本人の間に生まれたと言うことがあるのですが、大坂選手の活躍で大坂選手のバックグランドが報道されるなかで、そういった価値観少し変えよう、変わろうという動きが出ているのですが」
通訳の方も非常に困られています。
大坂なおみ選手「私は自分のアイデンティティーについてはあまり深く考えることは無く、私は私であるというふうにしか思っていない。
あるいは私が育てられてきたその方法の通りに私はなってきている。
またテニスに関しては多分あまりほとんど日本のスタイルらしくないと思っています。」
記者はもう一つ質問をしようとしますが、断られています。
質問が酷すぎてよくわからないのですが、YouTubeのコメントに素晴らしい翻訳をされた方がいました。
M T
通訳者が言ったこと “In current (??) media, there is a saying that your performance and your victories remind us of a ??? old style Japanese. How do you think those comments or what do you think of your own identity?”
(現在のメディアで「あなたの言動や勝利が昔ながらの日本人の???を彷彿とさせる」と言われている。そのことをどう思いますか?また、自分のアイデンティティについてどう感じていますか?)
なおみ”What do your mean? I’m old stubborn..?”
(どういう意味?わたしが古くさい融通のきかない人…?)
※old「古い」だけではポジティブな意味(good-old)かネガティブな意味かわからず、なおみは非難されているのか、称賛されているのか、と混乱した様子。
通訳者”No, yeah your.. remind everyone of an old Japanese style.”
(ええと、あなたの…が、昔ながらの日本人像を彷彿とさせるんです)
なおみ”with tennis?”
(テニスによって?=わたしのテニスのプレイ方法とかが昔ながらの日本人ぽいってこと?)
通訳者 “Not.. ah I haven’t really seen the article”
(いや…というか実は私もその記事を読んだことがなくて…)
本当は質問を “It’s said your existence is changing the way how people see Japanese. What do you think about that?”
(あなたの存在が人々の日本人に対する見方を変えていると言われている。そのことについてどう思うか?) と訳すべきだった。
引用:YouTube
これなら意味が分かります。
テニスと全く関係ない質問
2018年8月に行われた全米オープン初優勝後の日本での記者会見の中ではテニスに全く関係ない質問がたくさんありました。
主なモノはこちらです。
・食べたいと言っていた抹茶アイスクリームは食べたのですか?
・なおみブームの現状をどう受け止めていますか?
本当にくだらない質問ですね。
こちらの動画をご覧下さい。
全豪オープン優勝後にオーストラリアのTV番組で葬送された質問です。
本当に酷いです。
こちらの動画の質問をまとめるとこちらです。
・この優勝カップを自分で運んできたの?
・この質問に答えた時「笑顔も見せるんだね。」と失礼な言葉を言います。
・祖父母を日本に残しあなたは3歳で日本を後にした。そんなあなたは今でも自分の事を日本人選手だと思っているの?
・優勝賞金4億円の使い道は?ぱっと使って経済を活性させたら?
本当に酷いですね。
日本語でひと言お願いします
大坂なおみさんは日本での記者会見ではほぼこのような質問をされます。
・日本語でメッセージをお願いします
・大事にされている日本語は何ですか?
・日本語を学ぶ時はどのようにしていますか?
こちらの動画をご覧下さい。
大坂なおみ選手は、日本代表でオリンピックに出たいので日本を代表するなら日本語くらい話せないといけないと思う。
と語られています。
こちらのインタビューは2016年でまだ大活躍する前の大坂なおみ選手です。
この頃から色々なプレッシャーを抱えていたのでしょうね。
こちらのCM動画が全てを物語っています。
他のテニスプレーヤーへの失礼な質問
大坂なおみ選手以外にも多くのテニスプレーヤーは記者会見で嫌な思いをされているようです。
映像で残っているのはこちらです。
ナダル選手に対しての質問も酷すぎます。
こちらは2019年11月に行われた「Nitto ATPファイナルズ」でナダル選手がこれまで5勝0敗だったズベレフ選手に負けた後の記者会見です。
記者:「多くの男性は結婚した後に新婚生活の影響により、パフォーマンスに悪影響を及ぼしている傾向があります。
ナダルさんも結婚後、自分のテニスに対する情熱が薄れて、テニスに対する考え方が変わってきていると感じますか?」
ナダルは「今のは真面目な質問なの?それともジョーク?」と返します。
そしてこんな質問をされるなんて驚きだよ!と答え最後は放送禁止用語を発してしまいます。
こちらの画像はコンタ選手ですがコンタ選手にはこのような質問が。
試合後の記者会見で、記者からもっといいパフォーマンスはできたと思うかと質問されたコンタは、
「ひどいやり方であら探しをする必要はない。
あなた方に対し、非常にオープンにしていると思うし、あそこ(コートで)でどう感じているかを答えている。
私の回答を認めない、それに同意できないなら結構だ」とコメント。
さらに同選手は
「自分のテニス、戦い方を信じている。あなたの質問にこれ以上言うことはなにもない」と続け、
「あなたの質問の仕方はとても失礼だし、私を小ばかにしている。私はプロの選手で、今日はベストを尽くした。それがすべてだ」と述べた。
引用:https://jp.reuters.com/article/konta-idJPKCN1U503B
本当に失礼な質問です。
怒るのも当然ですよね。
テニス選手の記者会見事情
元テニスプレーヤーの杉山愛さんはテニスに記者会見についてこのように言われています。
テニスプレーヤーの記者会見は大会主催者側から要請され、選手は呼ばれれば出席する義務があるそうです。
特別な理由もなく自分から会見をキャンセルした場合、罰金などの罰則があります。
これで大坂なおみ選手は問題行動と取られたわけです。
杉山愛選手はプロテニスプレーヤーとして、発信していくことも大切という意識を持って記者会見の場に臨んでいたそうです。
その意識が強まったのは「プレーヤーズ・ミーティング」でリージーン・キングさん(WTAツアー創設者の一人)の話しを聞いてからだそうです。
キングさんは「いくらあなた方が素晴らしいプレーをしようとも、メディアの力がなければ、それを見られるのはそこにいる人たちだけ。
メディアがあるから世界中の人たちにあなたたちのプレーを見てもらうこと、知ってもらうことができるのを忘れないでね」と言われたのです。
引用:https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201610190005-spnavi
杉山愛選手はこの話を聞いて嫌な質問でも我慢して答えていたそうです。
杉山愛選手は本当に大人ですね。
大坂なおみが記者会見を拒否したのはワガママなの?
大坂なおみさんは、全仏オープンで記者会見を拒否した後に、このようなTweetを投稿しました。
うつ病の公表が言い訳に聞こえる?
「私は2018年の全米オープン以降、長い間、うつ病に悩まされ、その対応に苦労してきました。
私は人前で話すこと(会見)が得意ではなく、世界中のメディアに向かって話す前に大きな不安に襲われて大きなストレスになっていました。
私を知っている人は、私が内向的であることをわかっているし、私がよくヘッドフォンをしていることも知っていたはずです。
このパリの地で、すでに私は弱気で不安になっており、セルフケアをするためにも記者会見をスキップ(欠席)したほうがよいと考えました」と、記者会見拒否を宣言した理由を説明した。
また「記者のみなさんは私に親切だったし、私が傷つけたかもしれないジャーナリストのみなさんにも謝罪したいです」とも、つけ加え、大会主催者に謝罪の手紙を書いたことも明かした。
大坂は、ツイッターの投稿を「今はコートから少し離れますが、その時がきたら、ツアーと協力して選手、報道陣、ファンにとって、良くする方法を話し合いたいと思います。
みなさんが元気で安全に過ごすことを願っています。
みなさんを愛しています。
また会いましょう」と、最後に赤いハートマークをつけて文書を締めた。
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/9a42ef57435f55c827801c9922885270f48c283e
この文章がTweetされる前はどちらかというと大坂なおみのワガママとか、感情の起伏が激しい子供とか傲慢とか色々と言われました。
Tweetが投稿された後は「うつ」だったらそれは大変だったね。
辛かったね。
というふうに会見拒否も理解は出来ました。
今後のテニス界(スポーツ界)の記者会見の在り方について問題提議という意味では今回の大坂なおみ選手の記者会見拒否は素晴らしいと思います。
そしてうつ病を公表した勇気も凄いと思います。
しかしこのような意見もあります。
「メンタルヘルスを悪用してメディアを黙らせるナルシストなおみは、メーガンとハリーがメディアを攻撃しながらそれを利用しているのと同じ」
かつて、メンタルヘルスの問題で苦しんだことを明かしたメーガン妃を攻撃し、批判を受けたイギリスの司会者ピアース・モーガン氏はこのようなタイトルでコラムを書きます。
My new @DailyMail column is about Naomi Osaka, world sport’s most petulant little madam. Posting soon. pic.twitter.com/7K37V8S2HM
— Piers Morgan (@piersmorgan) May 31, 2021
このコラムについてはSNSでかなり批判されますが、それは当然ですよね。
ピアース・モーガン氏はかなり偏った考え方をされているようなので。
しかし、大坂なおみ選手のうつの公表の仕方は少し問題があるのではないでしょうか?
記者会見の拒否をした後に協会から苦言を言われ、その後にTwitter投稿での公表は順番的におかしいと思われている方は多いようです。
・病気が本当だとしても、発表の手順を間違えてしまうと後のコメントが言い訳がましくなってしまうのは仕方がない。決心を持っていたなら余計に手順を考えるべきで、残念な結果になってしまった。
・病気と知らない時点での、会見(仕事)放棄。
そりゃ非難されて当然だと思うよ。事前に診断書と一緒に協会に話してれば、大事になってない。
大阪選手のスタッフや家族は、判断出来なかったのでしょうか?・まあ病気の件が本当なら気の毒ではあるが、とはいえいろんな人間を巻き込んだのは事実だし散々煽るような発言しておいて実は病人なのでそっとしておいてくださいは人としてどうかと思う。
病気を盾にすれば何をしても許されるわけではない。
彼女の身勝手な発言や行動によって傷ついた人間は少なからずいるだろう。それを病気のせいにしていいとは思わない
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/e6a5be59beb9e05558398f1fc9888355301c86e3/comments
このように大坂なおみ選手の会見拒否についてはうつが原因ではありますが、ワガママと言われても仕方ない部分はありますね。
しかし本当に鬱状態が酷い場合は、またこの事で悩む可能性がります。
片田珠美(精神科医)「かなりプレッシャーがあると思いますし、不安のコントロールは病気でない方より大変。
人前で自然に話すことができず、不安と緊張が強くなる。
うつ病の症状や意欲低下や集中力低下で、会見拒否というやむをえない決断をされたのでは。
バッシングによる気持ちの落ち込みが懸念されるので、復帰には3カ月、半年はかかると思う」
引用:https://www.j-cast.com/tv/2021/06/01412844.html?p=all
片田珠美さんについてはこちらの関連記事をお読み下さい。
片田珠美(精神科医)眼が怖いと話題に!なぜそんな話し方なのか?病気なの?
心は純粋な子供?
こちらの記事ではこのまま引退の可能性があるのではと心配されています。
こちらはテニスジャーナリストの塚越亘さんの意見です。
「大坂は4大大会で4勝していますが、メンタルが強い選手ではない。
元コーチのサーシャ・バインは彼女の心理状態を読み取り、巧みな会話で能力を引き出し、18年の全米を勝たせた。
サーシャと決別後はチームのサポートもあり、以前に比べればオープンな性格になったと報じられている。
しかし、テニスの能力に心の成長が追いついていないというか、今も純真無垢な子供のままです。
私は、全米に勝ったときからマスコミにつぶされないか心配だったのです」
今回は罰金さえ払えば嫌な記者会見は回避でき、プレーに集中できると考えていたのでしょう。
ところが、自分が想像する以上に大きく取り上げられた。
昨年の全米オープンは人種差別反対の意志を示す黒いマスクを着けて優勝し、世界から称賛されたのに、今回は予想外の強い逆風が吹いた。
ショックだったと思います。
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/a180cf8a78e713cebe3fe7e09443b4d5aad09ef4
本当に今回の事で今も悩み続けている可能性がありそうですね。
まとめ
大坂なおみへの失礼な質問まとめ!記者会見拒否はワガママなの?について記事にしました。
今後の大坂なおみ選手のメンタル面が今まで以上に心配です。
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